自然はいろいろな色で満ち溢れています。私たちは色の組合せよりも、なぜ宝石のような輝きに興味を引かれるのでしょう。実はこの輝きこそが構造色の特色なのです。構造色はそれ自体は色のないものですが、光の波長あるいはそれ以下の細かな構造をもつことで色を持つ現象で、光の干渉や回折、散乱が関係した現象です。現代物理学は光の波長以下の規則構造を人工的につくることで、光を自由に扱うことを考えています。これまでの電子を中心としたエレクトロニクスが、光を中心としたフォトニクスに変遷していく過程なのかも知れません。多くの生物がこのような最先端の技術を内に秘めているとは驚くことではありませんか。 |