2013年第14回構造色シンポジウム
(写真:構造色事始より)
●2013年の構造色シンポジウムが終了しました
今年のシンポジウムは大阪市立科学館、
科学研究費「生物規範工学」との共催で行われました。
開催週は台風27号の情報から目が離せない状況でしたが、幸い進路が南側にそれて、交通機関が乱れることもなく、
無事に開催することができました。当日はおよそ55名の参加者があり、会場がほぼびっしりになるくらいの賑わいでした。
質疑応答が長引き、少しずつスケジュールが後に押される進行になりましたが、それだけ議論が深まったと前向きに
捉えたいと思います(もう少し休憩時間を長くとって、超過した時間を吸収させるべきだったかもしれません)。
科学館での開催は初めてのことでしたが、構造色研究会のメンバーから展示品に関して多くの協力があり、
参加者にとっては見るべきものが多い集いにできたと思います。
(当日の写真はこちら)
今年も発表者の皆様、参加者の皆様のおかげで、盛況なシンポジウムを開催することができました。どうもありがとうございました。
しばらくすると、次のシンポジウムはどこでどのようにおこなおうかと頭を悩ませ始めます。
もしご協力いただける方がいればご連絡ください。(吉岡 記、10/28)
●第14回構造色シンポジウム概要
・日時:2013年10月26日(土)午後1時開始-5時頃まで
・場所:大阪市立科学館 研修室
〒530-0005 大阪市北区中之島4丁目2番1号
・交通アクセス:http://www.sci-museum.jp/ (大阪市立科学館のページです)
・共催:大阪市立科学館
科学研究費・新学術領域研究「生物規範工学」
・参加費:無料(会場の研修室は入館料が必要ない場所にあります。)
●特別講演は名古屋工業大学の石井大佑先生にお願いしました。
近年、生物の持つ工夫を学び取り応用を目指すバイオミメティクスと呼ばれる分野が発展しつつあります。
石井先生には、構造色・濡れ性の制御など、表面構造が持つ多機能性について講演していただきます。
また、バイオミメティクスを含むナノテクノロジーの社会受容に関する電子刊行物・PENの紹介を編集委員の中村さんにお願いしました。
●発表プログラム(10/15)
13:00-13:10 趣旨説明&会議情報 吉岡伸也(大阪大学)
13:10-13:30 「簡易プロセスによる構造色パウダーの作製 〜モルフォ蝶型発色材の応用拡大に向けて〜」
○石橋幸成A、渋谷拓人A、森本健太A、平井義彦B、赤井恵A、桑原裕司A,C、齋藤彰A,C(A:阪大院工、B:阪府大院工、C:理研/SPring-8)
13:30-13:50 「金色・虹色に輝く、金を使わない錬金術・ラスター彩に魅せられて」 三武 英行
13:50-14:10 「2次元ハイパースペクトルディスプレイの開発」
○雜賀誠A、佐藤卓司A、吉田 圭祐A、山田光晴A、三橋俊文B、内川恵二B(Aトプコン、B東工大)
14:10-14:30 休憩
14:30-15:10 特別講演「高分子微細構造の超撥水性を利用したバイオミメティック液体操作」 石井大佑(名古屋工業大学)
15:10-15:20 「新興の科学技術のためのコミュニケーションツール・PEN」 中村衣利(PEN編集委員、大阪大学)
15:20-15:40 「アコヤガイ真珠における干渉色の強度に及ぼす真珠層の構造の影響について」
○青木秀夫A、鈴木道生B、田中真二A、渥美貴史A、中内茂樹C、古丸 明D(A三重県水産研究所、B東京大学、C豊橋技術科学大学、D三重大学)
15:50-17:10 ポスター発表
・「短距離秩序構造の定量評価」 掛川 法重、宮内裕一朗(キヤノン株式会社)
・「アモルファス発色体の色材応用のための数値計算」
○宮内裕一朗、掛川法重、中田真人、吉川信一郎(キヤノン株式会社)
・「ホットエンボス加工によるオパール薄膜の凹凸構造の形成」 不動寺浩(物材機構)他
・「単分散シリカ粒子を用いた構造色材料と人工オパール」 今井宏起、川中智司(富士化学株式会社)
・「クサカゲロウの翅の構造色」 橋玲央奈、藤井康裕、西尾泉(青山学院大理工)
・「モスアイ効果再考」 吉岡伸也(大阪大学)
シンポジウムの後18:00‐20:00には
一般向けの講演会「色の彩えんす」が開催されます。
●発表者・参加者 募集中
今年のシンポジウムでも、
・昆虫、鳥、魚などの色に関する研究成果、
・微細構造の観察結果、
・光学特性の測定や計算結果、
・それらを応用した製品、
・そのための技術、
など、幅広い分野からの発表(口頭&ポスター)を募集します(締め切りました 10/15)。
聴講のみの参加者はまだ受け付けています。
発表申し込み締め切り:10月11日 (締め切りました 10/15)
参加申し込み締め切り:10月18日
申込先: syoshi[at]fbs.osaka-u.ac.jp 吉岡まで
([at]は@に変えてください)
●一般向け特別講演会「色の彩えんす」
大阪市立科学館では9/3-12/1の期間、企画展「色の彩(さい)えんす」を開催しています。
その間、構造色を持つ試料の展示など様々な企画が行われる予定ですが、
構造色シンポジウムの開催日には一般向けの特別講演会が行われます。
演者の一人は、針山孝彦先生(浜松医科大学)で、構造色の分かりやすいお話をしていただく予定です。
もう一人の演者は、武田康男先生(空の写真家)で、講演会の後には座談会も行われる予定です。
特別講演会「色の彩えんす」
日時:平成25年10月26日(土)18時〜20時
場所:大阪市立科学館プラネタリウムホール
参加申し込み方法など詳しいことは、科学館のホームページ下記URLまで。
http://www.sci-museum.jp/press/?p=542